平成11年・憲法第2問

問題文

 X市は、住民の静穏な生活環境を良好に保持するために、次のような趣旨の条例を制定した。この条例の憲法上の問題点について論ぜよ。
一 X市の一定の区域内でパチンコ店を営業しようとする者は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)の許可のほかに、あらかじめ市長の同意を得なければならない。
二 市長の不同意に不服がある者は、裁判所に訴えを提起する前に、X市の設置する、市長及び議会から独立して職権を行使する不服裁定機関の裁定を受けなければならない。



答案構成

一 総説
1 条例は人権の制約根拠となるか?
 判例は肯定(ため池条例事件)

2 条例によって、法律よりも厳しい要件を付加することが妥当か?
  法律の趣旨による(全国の画一的な規制を図ったものか、それとも規制の最小限を法律で定めたものに過ぎないか)

3 風営法の趣旨
 全国に画一的な規制をさだめたものではなく、地方の実情をふまえた規制はむしろ肯定されるべきである。

4 条例の内容
 法律や、憲法の規定、原理に抵触しないことが必要。

二 条例一の問題点
 市長の同意・・・許容されるべき。

三 条例二の問題点
 司法権に制約を加える点で、憲法違反の疑いが強い。




過去問集に戻る  トップページに戻る






SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送